ローゼンベルギー

(ジャワ島)

彼らが日本に送られてきた頃は、モセリと肩を並べて、いや、入荷の少ない

モセリよりも人気があったかもしれない。

しかし、現地での大掛かりな野外飼育ともいうべき新飼育法により、大型の新成虫が

多く入荷する結果となった。2008年現在、入荷しても投げ売りのような価格で取引されている。

現地の環境にはかなわないと、ブリーダーの挑戦欲が削がれたことが原因だろう。

 

 

2002.1.17.むし社にてローゼンベルギーのペアを購入。

美しく、かっこいい。かっこよすぎる・・・。

78ミリペアがほしかったが35000円もするので買えなかった。

これは65ミリペアだ。

 

こちらは♀

 

2002.1.18.さっそく交尾させて土埋め霊芝材でセット。

たくさん産んでください。

2002.1.30.オスが死亡。

早い。あっという間だった。とても元気だったのになあ。

2002.2.14.さらにもう1ペア購入。60ミリペアだ。

ペアリングして別々のケースに土埋めレイシ材でセット。

2002.3.10. どれも産まず。

土埋めレイシはオウゴンオニどころか、パプキンも産卵してくれない。

2002.3.11 インターネットで1♂2♀を購入。

♂は77ミリだ。12,000円。

2002.3.16. ドルクスグッズで砂埋めコナラレイシ材を購入。

土埋めに比べて硬い。が、普通のほだ木より柔らかい。

現在、♂2頭♀4頭がいる。

 

♀4頭を上の方法でセット。

 

 

セットのようす。

2002.3.29. 手応えあり。木くずがたくさんあふれている。

1頭Cだけもぐっていない。

2002.5.2.割り出しを行う。

すでに♂はすべて死亡しており、♀も3頭死亡し、1頭だけ生きている。

 

★産卵結果★

           ♀@のセット クヌギレイシ 腐った卵3   ・2本目はコナラ砂埋めレイシ  幼虫2、卵0、腐った卵7 

Aのセット コナラ砂埋めレイシ 幼虫0、卵10、腐った卵0              

Bのセット コナラ砂埋めレイシ 幼虫4、 卵5、腐った卵5              

Cのセット  コナラ砂埋めレイシ レイシ材に潜らなかった。              

@は死亡卵が多かった。コナラ、クヌギ共に少し水分が多かったようだ。

Aはまだ1頭も孵化していなかった。材は硬めで、しっかりしていた。

Bもしっかりした材だった。

生きた卵と幼虫を残したのは砂埋めレイシ材が圧倒的に多い。

今回、ローゼンはマットに1卵も産まなかった。

産卵はレイシ材に潜って♀が砕いたクズと材の境目に卵室が作られ、そのなかに産んでいた。

卵室は4ミリから6ミリ程度で、卵も3ミリから4ミリと大きい。

水分が多いと卵が腐ってしまうようだ。

しかし、砂埋めレイシは外からはどのくらい水を含んだかわかりにくい。

15分くらい水に漬け、マットに埋めると適度な湿り具合になるようだ。

何度か割り出しを経験しないと水分量は難しい。

卵は1つ1つ穴の開いていないプリンカップにティッシュを敷き、スプーンで入れた。

そして上から霧吹き2〜3回して卵を洗いつつ加湿する。20度前後で保管。

孵化するまで待ってから割り出すのと、卵で割り出すのとどちらが良いのだろうか?

プリンカップでうまく孵化できるようなら、そのほうが多く幼虫を残せると思う。

今回は1ヶ月半で割り出した。感じとしてはちょうど良いころで割り出したような気がする。

いろいろな本に載っている方法で試してみたが、おかげで初めてでも採卵できた。

飼育のネットワークの大切さを知ると同時に、とてもありがたく思う。

挑戦し開拓した先輩たちに感謝である。

これらの共有情報は1つの大きな人類の脳だとも言えるのではないだろうか。

さて、次は幼虫の飼育が待っている・・・。

2002.5.27.♀1頭だけまだ生きて産卵している。

 

 

★幼虫飼育★

幼虫は次の4種類で試してみようと思う。

・リキッドメタル

・G-pot    

・自作カワラ菌糸ビン

・添加マット(カロリーマット)

 

●自作ビン

2002.6月2令→7月 3令 

菌糸の劣化が早い

 

 

●リキッドメタル

2002.7.9 3令幼虫 

大きくなりそうなのだが・・・

2002.8.11 リキッドメタル2本目に交換

 

 

●カロリーマット●

成長がわるい。

 

2002.11.24 

リキッドメタル、自作菌糸ビン、G-pot、カロリーマットすべての幼虫が育っている。

カロリーマットの幼虫は成長が遅い。リキッドメタルは長持ちだ。

自作菌糸ビンは長持ちしない。もっときつく詰めなくてはいけないのだろうか。

 

 

★エサ別結果★ 2003.3月 

●カロリーマット●

残念ながら、カロリーマットの幼虫は4頭とも3令で死んでいた。

4頭とも頭幅はけっこうあったが、体がまったく大きくなっていなかった。

今回、マットには何も混ぜなかった。普通にマット飼育した。

 

●リキッドメタル●

幼虫投入後すぐに落ち着いてゆっくりとエサを食べいた。

ビン交換してもさほど暴れず、落ち着いて成長する。

菌糸ビン自体が長持ちする。

死亡率は高くもなく、低くもない。

1頭はピンクのダニがびっしりとついたものがいた。

 

●G-pot●

カワラ菌でないが、わりと普通に成長する。

リキッドメタルに比べ、菌糸の劣化が早い。

それほど大きくはならない。が、落ち着いてエサを食べてはいる。

死亡率は、高くもなく、低くもない。

 

●自作菌糸ビン●

カロリーマットにカワラタケ菌をまわしたものだが、今回はビンでつくったので、菌がまわるとスカスカになっていた。

これをさらに詰め替えて、カチカチにすればよかったのかもしれない。

普通に成長する。

G-potより劣化が早い。

少し暴れながらだが、成長は悪くない。

死亡率は高くもなく、低くもない。

 

 

感想としては、やはりオウゴンオニは菌糸ビン飼育が一番よいと思う。

リキッドメタルが成長もよく、さすがだと思った。しかし、高くてたくさん買えない。

自作菌糸ビンをもっと研究しようと思う。

 

★羽化データ★

 

飼育考察

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